見出し画像

【LINEヤフー様 Neat導入事例】~ハイブリッドワーク推進を支えるリモート会議の環境改善 

LINEヤフー様の働き方


2023年10月に、LINE株式会社やヤフー株式会社などのグループ会社による再編を経て誕生したLINEヤフー株式会社は、約230に及ぶ国と地域で、メディア系、コマース系、エンターテイメント系、広告とビジネスメールサービスなど多岐にわたる事業を展開している日本最大級のテックカンパニーです。ヤフージャパンの月間ログインユーザー数は5560万人、LINEの月間アクティブユーザー数が1.96億人、グループ全体で3.2億人超のユーザー数を保持しています。グループ会社数も115社まで広がっており、従業員数はグループ全体で2万8000人、LINEヤフー単独では1万1000人以上に及びます。
『「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。』をミッションに掲げ、ユーザーに感動を与えるサービスを提供し続けるとともに、インターネットの力を通じて、より豊かで便利な暮らしの実現に貢献しています。

CIO管掌 コーポレートIT統括本部 ITインフラ本部インフラ1部
オフィスITエンジニアリング2チーム リーダー 甲斐駿輔様
CIO管掌 コーポレートIT統括本部 ITインフラ本部インフラ1部
オフィスITエンジニアリング2チーム 木村貴司様

クラウドベースのWeb会議システムを簡便に使えるようにすることで会議の生産性を改善

―貴社の働き方における特徴を教えてください。

 甲斐様:コロナ禍以降はリモートワークが推進されています。コロナ禍が収束した現在は、全体の1、2割程度が出社し、残りはリモートワークという形態になっており、オフィスにいる社員と自宅などで仕事をする社員が混在するハイブリッドワークを推進しています。また、合併後は海外とのやり取りが多くなり、韓国語、英語、日本語の3カ国語での会議が必須になってきています。一つの拠点に集まることがほとんどなくなったので、拠点間や国内外を含んだリモートのコミュニケーションが重要になっています。

―Neatデバイスを導入する前にあった課題と、導入に至る経緯をご説明ください。

甲斐様:Neatデバイスを導入した時期は2022年下期で、コロナ禍の影響によるテレビ会議システムの社内の切り替え需要に応じたものでした。コロナ禍以前もテレビ会議ができる環境はありましたが、主にオフィス間での会議に使用されていました。2020年からのコロナ禍からリモートワークが主流となり、コロナ禍が落ち着いた後には、出社する人も増えました。その結果、ハイブリッドワークが推奨され、オフィスと自宅などを結ぶテレビ会議システムの需要度が上がったわけです。しかし、テレビ会議を日常的に行うにあたり、それまで設置していたテレビ会議端末の課題も見えてきました。

 Neatデバイス導入前には、主に二つの課題がありました。一つは、既存のテレビ会議システムがZoomと互換性がなく、Zoomの機能が十分に利用できなかったことです。もう一つは、マイクの配線が複雑でカメラの操作が手動で必要となるなど、既存の会議室設備が煩雑で使いにくかったことです。これらの課題により、社員は自分のパソコンからテレビ会議に参加するようになり、会議室での仕事効率が低下するという状況が生まれていたため、課題を解決すべく、Neatデバイスの導入が検討されました。

 検討の際に、Zoom仕様ではない以前のテレビ会議システムから、Zoom Rooms仕様のデバイスにするということはマストで考えていて、当時出ていたZoom Rooms仕様のデバイスをいくつか実機検証しました。そのなかで、Neatさんのデバイスが一番いいという結論になり、導入に至りました。導入は段階的に行われ、最初は試験的に3台導入され、その後全体で約300台が導入されました。

リモート側からの映像・音声品質を検証した結果、Neatを選択

 ―Neatデバイスを最終的に選定した理由は何ですか?

 甲斐様:選定の理由は、まず、オートフォーカスとマルチストリーミングというカメラの機能について、Neatデバイスが一番自然で、我々が望んでいるような動きだと判断したという点です。また、会議室の広さによっては卓上マイクは必要ないという、マイク精度の高さも理由の一つです。社内標準である4名から18名の会議室であれば、対応が可能と判断しました。

 木村様:参加人数の多い会議室とリモートの1名をつなぐようなテレビ会議の場合に、リモート側が疎外感を感じるというのが以前の課題の一つだったのですが、Neatデバイスの、画面を分割するシンメトリー機能などにより、その疎外感を感じなくなったというのも大きなポイントでした。また、リモート側から、部屋の隅の方での会話を検証して、それがきちんと聞こえたというのも選定理由の一つです。

リモート側の疎外感をなくす、Neat Symmetry

甲斐様:以前は大きな会議室に卓上マイクを二つ置いていて、それでも音声をすべて拾うのはなかなか難しかったのです。新しいデバイスの導入検討にあたり実機検証をするときにも、部内全員が、18人部屋でモニター上部のマイクだけでは無理だろうと思っていました。そこはほとんど諦めていたのですが、Neatの製品はマイクの課題をクリアして、その場にいた全員が、「これはすごいね」となったと記憶しています。

―現在は、どのようにNeatデバイスを活用されていますか?

 甲斐様:現在当社には、Neat Bar、Neat Bar Pro、Neat Boardなど約300台のNeatデバイスが導入されています。主に4名から18名規模の会議室に設置されており、リモートワーカーとオフィスワーカー間の会議やオフィス間の会議、クライアントとの会議など、さまざまな用途で日常的に使用されています。

さまざまなミーティングスペースに最適なNeatデバイス

外部の方に誇れる先進的な来客会議室に 

―Neatデバイスの使用感についてお聞かせください。

 甲斐様:やはりカメラとマイクの性能が非常に高いと感じていて、設備投資をしてよかったなと思っています。デバイスが先進的なものになったので、来客会議室も外部の方に誇れるものになりました。それから、別のZoom Rooms製品と比較して故障率が低いという点も、非常に助かっています。

 木村様:サポートが大変簡単だというのも利点ですね。トラブルがあって固まったときに、コンセントを抜き刺しするという対応で済ませることができるようになったことが大きいです。発言している人にカメラがフォーカスするので、誰が発言しているかがわかりやすいという点も非常に評価しています。

 甲斐様:カメラに関しては、私は元々、人がフォーカスされる機能というのは欲しい機能ではあるものの、それほど要望が高いのだろうかと疑問に思っていました。でも、Neatデバイス導入後に、オートフォーカス機能によってWeb会議参加者側の疎外感が取り払われたという非常にポジティブな反応をいただきまして、会議の品質や満足度の向上に大きく貢献していると、今では実感しています。また、UIがわかりやすいので元々使用していた機器のような、人によっては繋ぎ方や操作の仕方がわからないという課題は、完全に解消され、誰でも簡単に使えるようになったと感じています。

―旧LINEオフィス側でNeatデバイスを使用される前に抱えられていた課題と、現在のNeatデバイスの導入状況を教えてください。

 甲斐様:旧LINEオフィスでこれまで使用していたZoom Rooms対応のデバイスには、二つの大きな問題がありました。一つは、内部がWindows OSで動いていたことから、Windows OS関連でのトラブルが頻発すること。もう一つは、12人用会議室以上の大きな部屋の対応が難しいという点です。旧LINEオフィスは、旧ヤフーオフィスが過去に抱えていたテレビ会議システム環境の課題を今現在抱えている状態なので、その課題をNeatのデバイスで解決しようと動いているところです。旧LINEオフィスは現在*、3拠点中2拠点のテレビ会議システムがNeatに代わっており、あと1拠点が完了すれば100%Neatデバイスになります。
*2024年10月現在

―Neat Centerを導入される要因となった課題は何ですか?

 甲斐様:当社のなかでは比較的大きな18人以上の会議室で、マイク品質の最適化を図るために、今回試験的にNeat Centerを設置することになりました。Neat Center追加により、Neat Bar本体より遠い場所に座っていた方の音声の明瞭さがNeat Center側で拾うことで改善されることを確認しまして、「効果あり」と実感しました。

直径10mの範囲で収音を最適化するNeat Center

木村さん:Neat Centerに加えてNeat Padのマイクでも音が拾えるようになったと聞いており、それも試してみたいと考えています。

―デバイスの管理はどのようにされていますか?

甲斐様:今は、基本ZoomのWebページで管理運用を完結しており、別の監視ツールも導入して他のアプリケーションへ通知を送るという形をとっています。Neat Pulseの導入も計画しておりまして、Neat Pulseによるリモート化やコントロールによる復旧速度の改善、設定テンプレートの反映などを実現していきたいと考えています。

 木村さん:Neat Pulseですが、社内的には別の認証局を使うように言われていることもあって、SAML認証を使わざるを得ないので、SAML認証が対応できたら、運用チームに展開したいと考えています。

リモート参加者の疎外感を解消し、「リモートワークでも十分仕事ができる」という流れに

―Neatデバイス導入により、社内外でのコミュニケーションにどのような変化が起きましたか?

甲斐様:まず目に見える箇所としては、会議室の利用率が高くなりました。Neatデバイスを使って通話することのメリットを、社員にも感じてもらっていると感じています。社内にはまだNeatデバイスが入っていない会議室が存在するのですが、そちらの会議室の利用率は非常に低いということが、それを裏付けていると思います。

また、特に旧ヤフーオフィス側では、Neat導入前までは、テレビ会議機器の専門知識を持った人がセッティングするということが慣習になっていました。それが、Neatデバイスの導入により、PCでZoomを使うときと同じような感覚で、Zoom Roomsの会議室通話ができるようなったので、そこのハードルが非常に低くなったと感じています。

そして、カメラマイクの高品質化およびリモート参加者を意識した作り込みというところが、社内でも非常に評判が高く、コロナが落ち着いてからも、会社に行かないと仕事に支障が出るという状況だったのが、リモートワークでも十分コミュニケーションが取れる、仕事ができるという流れになりました。ハイブリッドワークを実現するにあたり、過去の機器だと、このハイブリッドワークのままでは辛いよねという状況だったところを、Neatデバイスが解決してくれたと感じています。

情報システム本部では、社員の満足度を定期的に計測しているのですが、Zoom RoomsとNeatを導入した前後の従業員の満足度調査で、非常に高い数字、伸び率が出たことも、高い評価の裏付けとなっています。

外部に対しても恥ずかしくない設備になったなという感じがしています。これまではセッティングが複雑で時間がかかったり、手元に卓上マイクを持っていくためにケーブル処理をしなくてはならないなど、あまり褒められた設備ではなかったのですが、Neatデバイス導入によって来客会議に参加された方から、「あの設備教えてほしいんだけど」という反応をいただくこともあり、誇れる会議室になりました。

複雑なセッティングや卓上マイクのためのケーブリングが不要になりスッキリした会議室になった

 ―Neatデバイスを使って今後拡張したい利用シーンはありますか?

 甲斐様:NeatとZoom Roomsを各会議室に設置することで、これから統一された形で利用率計測などができるようになるので、設備の導入判断を、管理者の感覚ではなく理論立ててできるようにしていきたいと思っています。「定例会議の利用率が低いフロアではなく、利用率の高いフロアに導入しましょう」というような施策ですね。NeatとZoomのワークスペースリザベーション、スペース管理機能の連携による会議室の利用状況の可視化ですとか、意思表示の予約リリースのような会議室の仮予約ですとか、予約が取れない問題をZoom Rooms側からアプローチできるようにしていきたいなと思っています。

また、Neatデバイスの導入のときに、いずれ活用したいと考えて重要視していたものとして、人感センサーを使って利用人数を実際に計測するなど、活用の仕方を今後考えていきたいなと思います。

―Neatデバイスは今後貴社にどのような影響を与えると思われますか?また、どのような影響を期待されますか?

甲斐様:旧LINEオフィス側にも同じZoom UIと同じ機能のNeatデバイスが提供できるようになるので、旧ヤフーオフィスが抱えていた課題が改善されたように、会議室の利用者に対して、カメラやマイクや使い方の高い満足度が旧LINEオフィスでも実現できるだろうと期待しています。

―貴社の未来、職場の未来をどのように予測していますか?

甲斐様:Neatデバイス導入により、ハイブリッドワークの中で社員が感じていた会議コミュニケーションの課題は、最小限にできていると認識しています。Neatデバイスは、ビデオコミュニケーションを簡単にし、質を改善したことで、社内で当たり前になっているハイブリッドワークにおいて、大きく貢献してくれていると思っています。その効果は長い目で見ると、弊社のミッションである『「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける』、こちらの実現の一助になると予測しています。


公式Twitterで更新情報や最新情報を発信しています。よろしければTwitterのフォローをお願いします!