【花巻市様】~生産性向上:多拠点間の研修/会議環境の品質革新
庁舎をまたぐ研修にも活用!内外とのWeb会議を高品質な映像と音声でシンプルに実現
花巻市は、岩手県のほぼ中央に位置しています。もともと四つの市と町が合併して形成されており、3つの支所があります。近年は、大谷翔平選手を始め多数の名選手を輩出する野球の強豪校として花巻東高校が有名ですが、一方で、古くから宮沢賢治の故郷として、またわんこそば発祥の地としても広く知られ、豊かな自然と文化に育まれた観光資源に恵まれた街です。
オンライン申請の拡大、AIやRPAを活用した業務自動化、職員向けの業務改善など、よりよい市民サービス向上のためにDX推進計画を策定する花巻市。現在Neat製品を多数導入したWeb会議の革新と、花巻市が進めるデジタル改革、その展望について総合政策部広報情報課の難波様に伺いました。
よりよい市民サービス向上と業務改善のためDXを推進する花巻市
―近年、花巻市で注力されていることは何ですか?
難波様:2024年3月に花巻市デジタルトランスフォーメーション(DX)推進計画を策定し、これまでの取組とこれからの取組を整理して明示化しました。フロントヤード改革やオンライン申請の拡大といった市民サービスの向上、AIやRPAを活用した業務自動化・省力化など業務改善に取り組んでいます。
―働き方の変化などありましたら教えてください
難波様:コロナウイルスの流行を契機に、働き方に変化がありました。それまでは有線LANケーブルを利用していたため働く場所が決まっていましたが、執務スペースの変更などに柔軟に対応できるよう無線LAN化を行いました。また、事業者の方が来庁することが少なくなり、Web会議の利用が増えました。無線LAN化によりパソコンを持ち運んでの打ち合わせが増加しましたし、Web会議については今では当たり前のように利用されています。
時代に合ったWeb会議環境の整備を推進
― Neat製品を導入する前の課題は何でしたか?
難波様:花巻市は平成18年に一市三町が合併して誕生したことにより、複数の支所があります。本庁と支所間のコミュニケーションを実現する方法として、早くからオンプレミスのテレビ会議システムを導入していました。本庁と支所との会議室を繋ぐようなシステムなのですが、従来のシステムでは音声品質が悪く、特にマイクの性能が低かったため、会議の音声が聞き取りにくいという問題がありました。有線の拡張マイクで繋げていましたが、「聞き取りにくい」「大人数になると全然声が入らない」「雑音が入る」などの課題がありました。
―導入にいたる経緯を教えて頂けますか?
難波様:きっかけは、オンプレミスのテレビ会議システムがサービス終了となったことを受けて、システム更新の必要性が生じたことです。コロナ禍でWeb会議、特に外部との会議が増えました。今まで利用していたオンプレミスのテレビ会議システムは、外部の方が参加するWeb会議に対応できないということもあり、どうせならWeb会議が実現できるものにしようと、後継のシステムを探していました。オンプレミスのテレビ会議システムを使う選択肢もありましたが、オンプレミスのサービスよりZoom Roomsのようなクラウド型のサービスの方が管理やバージョンアップが容易であると考え、インターネット経由で使えるサービスを軸に検討を進めました。また、従来のシステムでは使いたいときにマニュアルを確認しながら利用していましたが、職員もコロナ禍を経てZoomミーティングを使えるようになっていたので、少しでも使い慣れたサービスを導入することで、より利用が活性化されるのではという想いもありました。
決め手は音声品質
―Neat製品をお試しされたときは、実際どんな感じだったのでしょうか?
難波様:まずは音質の良さに驚きました。サーバー機器の「ガーッ」という大きな騒音があるサーバー室内でNeat製品を設置して話してみましたが、相手側にこちらのサーバー音が一切聞こえていなかったのです。綺麗に騒音がキャンセルされて声だけしか届かなかった。それにはとても驚きました。他社製品もお借りして同じような環境下で比較してみましたがNeat製品は雑音を本当に綺麗にカットしてくれる、ということがよくわかりました。
― 最終的にNeat製品を選定した理由について教えてください。
難波様:やはりスピーカーとマイクの性能の良さが一番の理由です。以前のテレビ会議システムでは音の聴き取りにくさに問題があることを他の職員も認識していたので、Neat製品の試用検証の際も「確かに音が一番大事だよね」と関係者にはすぐに納得してもらえました。
「普通に使える」が一番大事
―使用された方の評判はいかがだったでしょうか?
難波様:まず、「操作が直感的にわかり、手軽に使える」ということが一番の良さだと思います。次に会話のストレスの無さです。問題なく普通に使われていると、良い評判や意見というのは、実は出てこないと思っています。以前のように「聞こえにくい」とか「遅い」とか、「画像が乱れる」など、悪い面があって初めて意見になるのですが、良い面のことはあまり意見としては聞こえてきません。今回切り替わったタイミングでそのような意見やクレームが少なかったので、普通に使えているんだろうなと思っています。この「普通に使える」というのが一番大事です。あえて言えば「電源ボタンがないんだけど」といった内容や「コンセント抜いていいの?」という問い合わせは受けました。当市ではNeat製品を使用しない場合は電源をオフにする運用を周知していますので、コンセントの抜き差しだけで電源のオンオフが可能な点はとてもわかりやすいです。
―Neat製品の導入により、内外のコミュニケーションにはどのような変化が起きましたでしょうか?
難波様:オンプレミスのテレビ会議システムは庁内でしか使えなかったので、外部ともZoomミーティングで会議が簡単にできるというのが一番大きな変化です。また、Web会議を行う際にはWeb会議専用のパソコンを貸し出す運用をしていましたが、Neatの導入によりパソコンを貸し出す頻度・手間が減りました。Neat製品には記憶媒体がないため、仮に機器を紛失しても情報漏洩のリスクがありません。機器を会議室に置いたままにすることができるため、パソコンを貸し出していた運用の手間も減りましたし、職員がNeat製品を起動してすぐに会議を始める仕組みを構築できたことで、仕事の仕方が変わったと考えています。
オンライン研修ツールとしてのNeat製品
―花巻市ではNeat製品を研修にお使い頂いているということで、総合政策部人事課主査の菊池様に話を伺いました。
―Neat製品を研修で実際に使われている方の感想をお聞かせいただけますか?
菊池様:以前のテレビ会議システムよりも映像がきれいで、音もよく拾ってくれているなどの声が聞かれます。以前のように有線の拡張マイクで集音マイクの位置を伸ばさなければいけなかったのを気にしなくてよくなりました。それからやはり電源です。コンセントに電源を挿すだけで起動するので、立ち上げがとても簡単になりました。また、HDMIケーブルをNeat Boardに直接接続してパソコンから資料投影することが可能なので、今まではテレビ会議システムのほかにプロジェクターとスクリーンも準備していたのですが、それら複数の機材を準備しなくてもよくなりました。そのような準備の手間が省けたのはとても良かったと考えています。研修は、少ない人数だと1人2人、多くなると30~40人位集まって、同時に各支所につないで行っています。
― 講師の方が本庁側の会場に集まった職員30~40人の方と、画面越しの支所の方たちにお話しされるとのことですが、感想はいかがですか?
菊池様:講師の方は本庁にいる状況で、目の前にいる本庁の職員と、各支所にいる10数人の職員に対しては画面越しで説明をしています。支所の方からは、前よりも音も聞きやすくなったし、映像もきれいになったと喜ばれています。内容が聞き取れないと講義内容が分からなくなりますし、だんだん飽きてしまいますので、そういった点は改善されたと思っています。
「ここにいる感」で採用面接でもNeat Frameを使用
―声だけでなく、視線も重要ですよね。これがパソコンだと目線が合わなかったりする。
難波様:Neat Frameの画面で対面の人をフル画面で表示するというのは、面白いですよね。「ここにいる感」がやっぱりあるし。Neatフレームは縦長なのでちょうど目線にカメラがあって、座った時に一番顔の位置がしっくりきます。
菊池様:採用面接でも、Neat BarとNeat Frameを使ってリモートで面接をしていました。写っている人を自動認識して画面を等分割してくれる機能があるので、ひとつひとつ機器をセッティングしなくてもよいので助かりました。面接は半日から丸1日かけて相当な数をこなす必要があります。面接で受験者の方たちが受ける印象も、音と映像の良さでより自然に伝わるのではないかと期待しています。
花巻市は、DX推進の一環としてNeat製品を導入し、Web会議環境を刷新しました。従来のテレビ会議システムでは解決できなかった音声品質や操作性の課題を克服し、外部とのWeb会議が円滑に行えるようになったことはもちろん、直感的な操作性と高品質な映像・音声が職員や参加者から高く評価されています。研修や採用面接にも活用され、「ここにいる感」が生むリアルなコミュニケーションが、業務効率と参加者の集中力向上に寄与しています。
今後、Neatの柔軟な拡張性やAI技術を活かし、庁舎を超えたさらなる連携強化や市民向けサービスの充実が期待されます。特に、多拠点間でのリアルタイムな意思決定や新しい働き方の推進において、Neatが重要な役割を果たすことを願います。